富山県立大学大学院 技術経営論で今年も講義をしてきました。
katchamanが「技術経営論」。。。?
そうなんです。毎年、このテーマに対して、学生さんはどれくらい興味があるのか?この講義は楽しいのかな?身近に感じる事ができるのか?そして、自分がこのテーマでなにができるのか?という疑問や違和感を感じつつも、あの手この手でアプローチを続けてきました。
「技術を生かしたビジネスの革新」って?学生さんはイノベーションとか経営とかビジネスにどれくらい関心あるのか?ビル・ゲイツさんやジェフ・ベゾスさんのような一部のすごい人たちの話であまりにも身近でないし、自分がそこにどうかかわっていいかわからないので楽しめない、興味わかないのはよくわかります。僕も大学生時代、受講した講義で興味のわかない授業がたくさんありました。単位取得の為に受講していたので。。。
そして、今年の講義の冒頭、学生さんに投げかけました。
みなさんは疑問を感じませんか?
「技術経営論」って、私たちになんの意味があるの?役に立つのと?
なかには個人的に興味のあるひとはいるかもしれませんが、多くの人はいかがでしょうか?そして、授業は楽しいでしょうか?正直なところいかがですか?
。。。無反応。だよねー!僕も学生さんだったら、あのおっさん、何言ってるの?と思っていたでしょう。
僕は37才以降に幸運にも上の絵の枠で囲ったような世界を体験してきています。それは『ITベンチャーのコミュニュティ』『地域の元気のよいコミュニュティ』『ものつくり』という世界で。そこにいる人たちと関わって、自分自身と向き合って、どんどん自分が変わってきました。その世界ではジョブスさんのような世界的に有名な人はいませんが、すごい可能性を持った人たちがたくさんいます。そして、楽しさがベースでワクワク感がある世界なのです。「技術経営論」に登場するような人物やコミュニュティを追究すると『人』『純粋な興味/好奇心/欲求』『人のつながり』『めざしたい方向性(ベクトル)』にたどりつくと思います。何か新しいことを起こす渦をつくりだすことが原点であり、自分が渦の中心(リーダー)でなくてもいい、応援団でもオッケーなのです。要はだれにでもその世界に参加できるチャンスがあるのです。昔のようにお金がなくても、権力がなくても、、、もちろん学生さんにもチャンスはあります。今では。
技術経営論というと難しく聞こえますが、原点は誰(人)が誰とどういう想いで何をやるの?ということで、もっというと『あなたは自分の人生をどう生きたいのか?』ということを直視し、感じていただきたいことが僕的のポイントなのです。この講義の目指しているところは技術経営論というものをもっと身近にとらえられるようになり、個人レベルに宿るアントレプレナーシップにフォーカスをすることです。僕のアントレプレナーシップの捉え方は【心から自分のやりたいことをして、社会との循環を創りだし、成長しようとする気持ちを持ち、行動すること】です。ベンチャー企業、個人事業主、学生、NPO、NGO、会社員、公務員、教員、プロジェクト、タスク、活動、、、などカテゴリーには捉われません。
そうなのです。すべては人がつくりだすのです。学生さんひとり一人にチャンスがあります。時代をどう捉えるか?なにかに対する自分自身の捉え方/関わり方を変えることが大切だと僕は信じています。でも、これを押し付けたくはありません。それは僕も人の考えを押し付けられるのは好きではないから。この講義を聴いて、なにかを感じていただけること(ポジティブでもネガティブでも)が単純に嬉しいのです。
いま、なにが世の中で起きているかということを鯖江のケースでお話をしました。
楽しさがベースに活動をすると渦が広がり、その構成要素の話をしました。
そのあとに自己紹介。生き方を職業にしてますという話をしました。
アーティスト、大学教授、企業経営陣とかいろんな顔はありますが、どれになりたいわけでなく、純粋にkatchamanを完成させたい欲求で活動をしています。
人生の大きい転機(イベント)の話もしました。
でもイベントだけで変わったのではなく、日常何をするかという事もすごく大切で僕が体験で掴んだお話を4つの切り口でお話をしました。
これも昔大人がつくりだしたヒエラルキー。昔は意味があったのかもしれませんが、今は偏差値ってだれのためなんのためのものなのでしょうか?そんなことも『自分の視点/思考回路』のところでお話しました。
今回の講義の目玉の一つに富山出身のラクスル株式会社 代表取締役 松本恭攝さん(下の写真)にお越しいただいて、対話形式の講義をさせていただきました。きっかけは今年の6月15日のInfinity Ventures Summitのウエルカムディナーパーティ(宮崎シーガイアリゾート)でお会いして、話をしたことです。アートなどの話をして盛り上がり、ご実家が富山県立大学のそばだそうで、やりましょう!という話の流れになりました。学生さんにはただただ、世代の近い松本さんのエネルギーに触れて頂きたい、そして感じて頂きたいという想いでした。
テレビ局の取材もはいりました!
学生さんからのどうして起業したのですか?などの質問をベースに進めました。
松本さんが対話の中で学生さんたちに向けた言葉
「未来を作る力は能力ではなく想像力(具体的にイメージする力)」
「自分の人生をどうしたいのか?」
「なんのために生きているのか?だれのために生きているのか?」
「あなたにとって楽しさってなに?」
「楽しく生きる」
〜とっても、心響きました。学生さん達の真剣なまなざしをみて、彼ら彼女達の心にもなにか伝わった感覚がありました。
松本さん!ありがとうございます!またなにかやりましょう!
大好きなお友達も講義にたくさん駆けつけてくださいました。
下の写真、左から富山県庁の朝倉さん、川端さん、富山県議会議員の平木さん、katchaman、祐子さん、富山県立大学准教授の平野さん
そして、その晩は富山県庁の若手ホープと県立大学の先生とでラクスル 社長の松本さんを囲んだ会をいたしました。遅くまで語り合いました。松本さんの話を聞いて、思わず号泣!魂が震えました。30代の彼ら彼女らがこれからを引っ張って行く感覚を受けとり、嬉しくなったのだと思います。でも僕たちもまだまだやりますよ〜!